モーツァルトを「造った」男─ケッヘルと同時代のウィーン
モーツァルトを「造った」男─ケッヘルと同時代のウィーン
(講談社現代新書)
2011/3/18
小宮 正安 (著)
モーツァルト作品につけられているケッヘル番号。
ケッヘルとはどんな人だったのか興味がありました。
モーツァルトの没後9年、1800年に生まれました。
大学を出て貴族の家庭教師となり、やがて自身も貴族の称号を得ます。
貴族って、税金も免除されていたのです!
悠々暮らせる収入を得、植物学、鉱物学に取組み
コレクションを残していますが、現在あまり顧みられません。
モーツァルトの作品を集めるため、ロンドンまで出かたり、
番号をつけるにあたり、カード式分類法を考案したり。
コツコツと収集、整理の人生だったのでしょうか。
現在に残るケッヘルの仕事は、モーツァルトの作品名に
必ずケッヘルの名がつけられる事だけであると
著者は言います。
ハプスブルグ王朝との関わりや、多岐にわたる交友関係も
詳しいのですが、私生活について、もう少し踏み込んだ
話も読んでみたかったです。